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レビュー:ブラックニッカ リッチブレンド 1分間の映画のような・・

ブラックニッカ リッチブレンド(BLACK NIKKA Rich Blend)を飲んだ。67点。
コンビニで見かけるウィスキーを真剣レビューする、CW(コンビニ・ウィスキー)シリーズ
このウィスキーは、ブラックニッカ クリアの兄貴分的な存在として、近頃発売された。「キーモルトはシェリー樽原酒」というキャッチコピーは、初心者には分かりづらいが、その意味するところはなんだろう?
確かに、シェリー樽はリッチな樽だ。バーボン樽の10倍の値段するし、味わいも「うっとり」と表現される。つまり、あのキャッチコピーは、「キー(鍵)となる原酒に、シェリー樽熟成のものを割とたくさん使っていますよ。そのあたりが味わい“リッチ”なのです」という意味のアピールなのだ。

ブラックニッカ リッチブレンド。ラベルもややリッチ感。



【評価】
グラスに鼻を近づければ、甘くほのかなイチゴ、粘度の高いハチミツ、それらに覆われた麦の主張、トウモロコシの葉を焦がした香り。
口に含めば、収穫され大地に横たわった麦が、香りを放つ。作業場の分厚い木の机と、彫刻刀の金属。電球で照らされる手元。ふと誤ってぶつかり、机の上の細いガラスの花瓶が倒れる。水がこぼれる。開けていた小さな木の窓から、風に乗って小さな花びらがはらはらと作業場に入ってくる。
一分間の映画のようなウィスキー。二口目からは徐々に飽きる。

【Kawasaki Point】
67point

【基本データ】
銘柄:ブラックニッカ リッチブレンド(BLACK NIKKA Rich Blend)
地域:Japan, 日本
樽:Oak,  オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

一分間の映画のようなウィスキー

180mlの瓶はスリム

ニッカのエンブレム。2対の狛犬。



レビュー:ブラックニッカ クリア (CWシリーズ)

ブラックニッカ クリア(NIKKA BLACK Clear)を飲んだ。56点。

コンビニでよく見かけるウィスキーを真剣にレビューしようというCW(コンビニ・ウィスキー)シリーズ。実勢価格は300~500円程度の180mlの「」「TORYS」「ブラック クリア」の3つ。さて、第三段は『ブラッククリア』、その香味やいかに。

コンビニウィスキーたち。左から、トリス、ブラックニッカ、角。


【評価】
グラスに鼻を近づければ、焦がした穀物のうまみ、樽の甘み。ずっと嗅いでいたい“焦がし感”。
口に含めば、穏やかにして芳醇、軽く味わえるのに深い、モルト(麦芽)とグレーン(穀物)の饗宴。すっきりまろやかな鉄分。
ウィスキーの芳ばしさとは何かを知り、味わうためのウィスキー。

ブラックニッカ


※日本を代表するコンビニ・ウィスキーの双頭を張るのが「角」と「ブラック クリア」だが、その違いにも分かりやすく言及しておこう。味わうときの参考にしてもらえたら。

」の味のコンセプトは“受け入れられやすい甘み”、“ウィスキーの苦味の再現”といったところだろう。苦味のエッセンスが甘みを引き立てるようにデザインされている。「味の対象性」を利用した普遍的な組み合わせだ。
対して「ブラック クリア」は“穀物の焦がしの芳ばしさ”、“やや抑えた甘みによるクリア感”といったところ。口当たり、ノド越しの柔らかさと、後からの味わいの余韻が両立するようにデザインされている。「時間経過」を利用した普遍的な味の設計だ。

両方のウィスキーを上記の観点で飲み比べるのも楽しいかもしれない。
「味の対象性」と「時間経過」。安価なので手軽だ。

【Kawasaki Point】
56point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:ブラックニッカ クリア(NIKKA BLACK Clear)
地域:Japan, 日本
樽:Oak,  オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

このおじさんの正式なお名前は
「ニッカおじさん」ではなく「ローリー卿」だそうだ。


ニッカウィスキーのエンブレム(紋章)


芳ばしさとは何かを知り、味わうためのウィスキー。






レビュー:トリス エクストラ ウィスキー (CWシリーズ)

トリス エクストラ ウィスキー(TORYS Extra Whisky)を飲んだ。52点。

CWシリーズ、すなわちコンビニウィスキーを真剣にレビューしようというシリーズ。コンビニでよく見かける実勢価格は300~500円程度の180mlのボトルをテイスティングしていく。銘柄は、「」「TORYS」「ブラック クリア」の3つ。さて、第二段は『トリス』、その香味やいかに。

コンビにでもCMでもよく見かける。左からトリス、ブラッククリア、角。


【評価】
グラスに鼻を近づければ、甘く穏やかな麦。麦ジュース、花の蜜、バナナ、パイナップル、イチジク。
口に含めば、強め、一瞬でアルコールとともにパッと華やぐ。余韻にほんのわずかな樽の香り。
フルーティでクリア、何もないかと思いきや、意外に爪痕を残すウィスキー。

あの陽気なおじさん(アンクル・トリス)が笑っている

【Kawasaki Point】
52point

【基本データ】
銘柄:トリス エクストラ ウィスキー(TORYS Extra Whisky)
地域:Japan, 日本
樽:Oak,  オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル


180mlのボトルはスリムだ

意外に爪痕を残すコンビニウィスキー



レビュー:サントリーウィスキー 角瓶 (CWシリーズ)

Suntory Whisky 角瓶(サントリーウィスキー 角瓶)を飲んだ。56点。

今回は、コンビニに置いてあるウィスキー、つまり「CW(コンビニ・ウィスキー)」を真剣にレビューしようという試み。本格的なテイスティングブログではかなり珍しい試み。(※ちなみに缶のハイボールをレビューしているシリーズもある)。CWシリーズの「角」「TORYS「ブラック クリア」以上の3つの銘柄をテイスティングしていく。実勢価格は300~500円程度の180mlのボトルだ。さて、まずは『角』、その香味やいかに。

CW(コンビニウィスキー)シリーズ。右から角、ブラッククリア、トリス。


【評価】
グラスに鼻を近づければ、砂糖を絡めて甘く焦がした麦、トウキビ、樽の木。ハッカ。
口に含めば、スムーズに入り、甘みと樽の渋みを同時に感じさせ、スッとほどよく消えて、グレーンが主張しすぎずに終わる。
ブレンデッドのバランスが良いウィスキー。甘みとメンソールの清涼感、それととっつきやすい苦味によって、「甘みだけがうまみではない。ウィスキーの世界へようこそ」ということを物語っている。

180mlの角瓶。存在感のある瓶だ。

※レビューは以上だが、今や日本で一番売れているウィスキーということを考慮すると、若干の付記が必要だろう。この角の苦味やメンソール感は飽くまでも「(ウィスキーを知らなかった昔の)日本人にとっつきやすい」ということを意図してつくられている。もちろん時代によって同じ「角」でもブレンドの内容は変えているはずだが、飽くまでも「ウィスキーを知らない人のためのウィスキー」であって、その位置づけは変わらない。
だからもしあなたがこの「角」を飲んで「ウィスキーって苦手だなぁ」と思われるのであれば、それはちょっと待ってほしい。例えば、ハンバーガーの肉が嫌いだからって、「牛肉は苦手だなぁ」とは思わないのと一緒だ。極端に言えば、ハンバーガーのパテは美味しいと思わないけど、神戸牛フィレは美味しいと思う、ということだってあるだろう。
「角」は親しみやすくて日本で最も売れているけれど、ウィスキーを代表しているわけではない、ということを覚えておいてほしい。

【Kawasaki Point】
56point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:Suntory Whisky 角瓶(サントリーウィスキー 角瓶)
地域:Japan, 日本
樽:Oak,  オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

角瓶のディティール

サントリーの紋章

日本では一番古い部類のウィスキー

180mlのスリムさは素晴らしい

「甘みだけがうまみではない。ウィスキーの世界へようこそ」