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レビュー:イチローズモルト秩父✕KUSUDA 黒と黄色・・・

イチローズモルト秩父✕KUSUDA(Ichiro's Malt Chichibu × KUSUDA)を飲んだ。65点。
国産ウィスキーのイチローズモルトは、埼玉県は秩父に蒸溜所を設立して8年が経とうとしている。また、秩父出身の楠田氏がニュージーランドでワインをリリースし始めて13年が経とうとしている。
このボトルは、KUSUDAワインの樽でイチローズモルトをフィニッシュしたものだ。

さて、香味はどのようなものだろうか。

イチローズモルト × Kusuda Wine


【評価】
グラスから立ち上る香りは、黒と黄色の混じった蘭。元気の良いアルコールがブドウの渋みを運ぶ。
口に含めば、情熱的な夜のランニング。走り込みを重ねた後の充実の疲れ。
疲れた後に眠れない夜。

【Kawasaki Point】
65point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:イチローズモルト秩父✕KUSUDA(Ichiro's Malt Chichibu × KUSUDA)
地域:Chichibu, Japan 日本、秩父
樽:Kusuda Wine, クスダワインカスク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル


ラベルに大きく「KUSUDA」の文字

元気の良いアルコールがブドウの渋みを運ぶ。


走り込みを重ねた後の充実の疲れ







レビュー:デュワーズ ホワイトラベル 紙と銅とインク

Dewar's White Label(デュワーズ ホワイトラベル)を飲んだ。65点。
現在連載中の1,000円台ウィスキーの第三弾。
1846年、ジョン・デュワー氏により生み出されたこのウィスキーのキーモルトはアバフェルディ。(有名なブレンデッド・ウィスキーのキーモルトはたいていマイナーだ)
さて、デュワーズの「ホワイトラベル」の香味やいかに?

デュワーズ ホワイトラベル

【評価】
グラスを傾け鼻を近づければ、濃くて華やかな香り。万年筆のインク。焚き火。
口に含めば、紙と銅とインク。どこまでも華やかさを漂わせる。
スウィートさの奥にしっかりとした深い、銅のような味わいを残す。

【Kawasaki Point】
65point

【基本データ】
銘柄:Dewar's White Label(デュワーズ ホワイトラベル)
地域:Highland, ハイランド など
樽:Oak, オーク
ボトル:Blended, ブレンデッド


ブレンデッド スコッチ ウィスキー


John Dewar & Sons





レビュー:ベルズ 古いアルバムを・・・

Bell's(ベルズ)を飲んだ。67点。
イギリス人アーサー・ベルが1850年頃につくりだしたブレンデッド・ウィスキー。流通力はすさまじく、世界で飲まれている。昨日に引き続き、1,000円台ウィスキーシリーズだ。

ブレンドのキーモルトとなっているのは、ブレアアソール、インチガワー、グレンキンチー、カリラなど。シングルモルトとしてはあまり馴染みのない名前が並んでいる。(シングルモルトと、ブレンデッドウィスキーの違いとは?

ベル=鐘、からチャペルを連想させ、ウェディングの場でも用いられることの多い縁起の良い系イメージのウィスキーだ。さて、その香味やいかに。

ベルウィスキー。ボトル上部がベルの形。

【評価】
グラスから立ち上る香りは、淡く穏やか、たおやかな香り。花とチャコール。鉄道のレールを想わせる。
口に含めば、ライトでスムース。古いアルバムをめくっている感じ。色あせた写真と滲んだインク。
“去りゆくものに幸せを”。コンセプトを大切にしている酒。

【Kawasaki Point】
67point

【基本データ】
銘柄:Bell's(ベルズ)
地域:Highland, ハイランド など
樽:Oak, オーク
ボトル:Blended, ブレンデッド

真ん中のベルを両側から獅子が・・・というエンブレム。


アーサー・ベル氏の肖像画

花とチャコール。鉄道のレール




レビュー:キルケラン ワークインプログレスⅡ 進化の過程

KILKERRAN 6yo Work in ProgressⅡ(キルケラン ワークインプログレスⅡ 6年熟成)を飲んだ。65点。
キルケランは、グレンガイル蒸留所からのリリース。この蒸留所、2004年にキャンベルタウンに125年ぶりにできた新蒸留所だ。同じくキャンベルタウンのスプリングバンクと同じクロスヒル湖の水を使用しているらしい。
今回のボトルは Work in Progress つまり、「進化の過程」と自ら名乗ってリリースしている。
さてはて、香味やいかに。

キルケラン 6年熟成

【評価】
グラスから立上る香りは、いぶした麦と塩っぽさ、おつまみのよう。少し尖った面もある。
口に含めば、炎天下の焼けたタイヤ。粘土の多い土。プールサイド。レザー。
木のテーブルでじっくり読書しながら飲みたいウィスキー。

【Kawasaki Point】
65point

【基本データ】
銘柄:KILKERRAN 6yo Work in ProgressⅡ(キルケラン ワークインプログレスⅡ 6年熟成)
地域:Campbeltown, キャンベルタウン
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

いぶした麦と塩っぽさ、おつまみのよう

炎天下の焼けたタイヤ。粘土の多い土。プールサイド。レザー。


フォントの使い方が思い切っている良いデザインのボトル



レビュー:竹鶴 シェリーウッドフィニッシュ 浅いシェリー

竹鶴シェリーウッドフィニッシュ(TAKETSURU SHERRY WOOD FINISH)を飲んだ。68点。
この竹鶴は、ノンエイジの竹鶴が販売された記念で発表された限定品だ。その香味やいかに。

竹鶴 シェリー・ウッド・フィニッシュ

【評価】
香りは、浅いシェリー。若さが目立つ。
口に含めば、先ほどの香りからは意外としっかりしたシェリー。後味が続かない。
悪いえぐみはないが、面白みに欠けるウィスキー。

竹鶴ノンエイジが健闘しただけに、ちょっと残念。

【Kawasaki Point】
68point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:竹鶴シェリーウッドフィニッシュ(TAKETSURU SHERRY WOOD FINISH)
地域:Japan, 日本
樽:Oak, Sherry, オーク、シェリー
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル








レビュー:ブルイックラディ ウェイヴス 潮風とピート

BRUICHLADDICH WAVES(ブルイックラディ ウェイヴス)を飲んだ。68点。
このウェイヴスは、ブレンダーのジム・マッキュワン氏が、「デザイナーズ・ウィスキー」と名づけ、世に放つシリーズ。ROCKS(ロックス)や、X4+3(エックス4 プラス3)は同じシリーズ。

ブルイックラディ ウェイブス

【評価】
グラスを傾けて顔を近づければ、潮とピートが激しく香るのに、優雅さもある。飛沫のように、潮が飛び散る。岩礁のニュアンス。
口に含めば、滑らかなテクスチャが舌全体を包み込むが、やわらかな潮風がピートを運ぶ。浅さは否めないが、エッジを感じる。
企画ものとしては筋が通った一本。

【Kawasaki Point】
68point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:BRUICHLADDICH WAVES(ブルイックラディ ウェイヴス)
地域:Islay, アイラ
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル


ジム・マッキュワンのサイン

BとLのブルイックラディのロゴマーク

WAVES


滑らかなテクスチャが舌全体を包み込むが、
やわらかな潮風がピートを運ぶ。

のどかなブルイックラディ蒸留所の場所を、地図で確かめてみて。

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レビュー:ブラックニッカ リッチブレンド 1分間の映画のような・・

ブラックニッカ リッチブレンド(BLACK NIKKA Rich Blend)を飲んだ。67点。
コンビニで見かけるウィスキーを真剣レビューする、CW(コンビニ・ウィスキー)シリーズ
このウィスキーは、ブラックニッカ クリアの兄貴分的な存在として、近頃発売された。「キーモルトはシェリー樽原酒」というキャッチコピーは、初心者には分かりづらいが、その意味するところはなんだろう?
確かに、シェリー樽はリッチな樽だ。バーボン樽の10倍の値段するし、味わいも「うっとり」と表現される。つまり、あのキャッチコピーは、「キー(鍵)となる原酒に、シェリー樽熟成のものを割とたくさん使っていますよ。そのあたりが味わい“リッチ”なのです」という意味のアピールなのだ。

ブラックニッカ リッチブレンド。ラベルもややリッチ感。



【評価】
グラスに鼻を近づければ、甘くほのかなイチゴ、粘度の高いハチミツ、それらに覆われた麦の主張、トウモロコシの葉を焦がした香り。
口に含めば、収穫され大地に横たわった麦が、香りを放つ。作業場の分厚い木の机と、彫刻刀の金属。電球で照らされる手元。ふと誤ってぶつかり、机の上の細いガラスの花瓶が倒れる。水がこぼれる。開けていた小さな木の窓から、風に乗って小さな花びらがはらはらと作業場に入ってくる。
一分間の映画のようなウィスキー。二口目からは徐々に飽きる。

【Kawasaki Point】
67point

【基本データ】
銘柄:ブラックニッカ リッチブレンド(BLACK NIKKA Rich Blend)
地域:Japan, 日本
樽:Oak,  オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

一分間の映画のようなウィスキー

180mlの瓶はスリム

ニッカのエンブレム。2対の狛犬。



レビュー:ディーンストン 12年熟成 サーモンのムニエルと合う

DEANSTON 12yo Un-Chill Filtered(ディーンストン 12年熟成 アンチルフィルタード)を飲んだ。63点。
天使の分け前の蒸留所ツアーのシーンで使われている蒸留所だ。

ディーンストン、またはデーンストンとも。

【評価】
グラスから立ち上るのは、ニューポットのような麦の香りだが、厚みがある。ほのかに香る柔らかくクリアな樽のスパイス。
口に流し込めば、ゆっくりとモルト(麦芽)のうまみと甘みが分解されていき、最後にスパイスを残す。ノドで感じる熱いスパイスだ。
個性的ではあるが、食後酒としてではなく、食中酒として、例えばサーモンのムニエルなんかと合わせたいウィスキー。

【Kawasaki Point】
63point

【基本データ】
銘柄:DEANSTON 12yo(ディーンストン 12年熟成)
地域:Highland, ハイランド
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

簡素で、手づくりで、自然。



グラスゴーの北にあるディーンストン蒸留所。ハイランドとローランドの中間あたりだが、一応ハイランド。

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レビュー:ラガブーリン DE 1995 16年 肉料理の後は・・

LAGAVULIN Distillery Edition 16yo (ラガブーリン ディスティラリー・エディション 16年熟成)を飲んだ。68点。
ペドロ・ヒメネスというシェリー樽フィニッシュの一本。

LAGAVULIN Distillery Edition 16yo

【評価】
グラスに鼻を近づければ、木にこすりつけたオレンジ(つまり木とオレンジの皮の両方が同時に香る)、ビター。
口に含めば、重たいのに軽いシェリー酒、2つの酒を混ぜたかのように、カラメル、爽やかな重たさ、と言っても・・・、「構造」を感じるというより、「物語」のような徐々に移り変わる展開。
ゆっくり、肉料理の後に飲みたいウィスキー。

【Kawasaki Point】
68point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:LAGAVULIN Distillery Edition 16yo (ラガブーリン ディスティラリー・エディション 16年熟成)
地域:Islay, アイラ
樽:Oak, Pedro Ximénez, オーク、ペドロ・ヒメネス
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

重たいのに軽いシェリー酒、2つの酒を混ぜたかのよう


グラスに鼻を近づければ、木にこすりつけたオレンジ

「構造」を感じるというより、「物語」のような

肉料理の後に飲みたいウィスキー

アイラ島のラガブーリン蒸留所。ラガブーリンは「水車小屋のくぼ地」という意味のゲール語。
位置を地図で確かめてみて。プラスとマイナスで拡大縮小できる。

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レビュー: ブルイックラディ X4+3 意外なウィスキー

BRUICHLADDICH X4+3(ブルイックラディ エックス4 プラス3)を飲んだ。68点。
かなり変わったウィスキーだ。「X4」は、なんと4回蒸留!そして「+3」は3年熟成という意味だ。(蒸留回数についての参考記事はこちら)。ブルイックラディ蒸留所のマスターディスティラリーであるジム・マッキュワン氏が“デザイナーズウィスキー”と名づけて世に問うシリーズのひとつ。

BRUICHLADDICH X4+3
(ブルイックラディ エックス4 プラス3)


【評価】
グラスから立ち上るのは、アンズの香り、蜂蜜漬けの梅。バニラ。煙。甘い香り。
グラスを傾けて唇から少量流し込めば、すっと入ってくるシェリー酒のような、木の酸味、後味が甘ったるくしびれる煙で不快ではない。まろやかだが、アルコールが上がってくる。
3年熟成でこの香味は意外だが、絶妙なバランスの粋なウィスキー。

【Kawasaki Point】
68point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:BLUICHLADDICH X4+3(ブルイックラディ エックス4 プラス3)
地域:Islay, アイラ
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

アンズの香り、蜂蜜漬けの梅




3年熟成でこの香味は意外だ
実験的なウィスキーを続々リリースしているブルイックラディ蒸留所の位置を地図で確かめてみて。

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