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レビュー:ラフロイグ1998 11年 ハイスピリッツ 溢れるような力強さ

Laphroaig 1998 11yo by High Spirits Natural Cask Strength Selection(ハイスピリッツ社のナチュラル・カスク・ストレングス・セレクションのラフロイグ1998 11年熟成)を飲んだ。85点。

ウィスキーに佇まいを感じることがある

【評価】
目を閉じグラスをそっと鼻に近づければ、その香りはあっさりとして柔らかい。みずみずしく若々しい。森の泉のような透明感と深さ。
口に含めば、濃縮のグレープフルーツジュース。甘くみずみずしい煙。木の熟成した深みはないが、溢れるような力強さがある。
静謐さと情熱がバランスするウィスキー。元気さを取り戻す。

【Kawasaki Point】
85point

【基本データ】
銘柄:Laphroaig 1998 11yo(ラフロイグ1998 11年熟成)
地域:Islay, アイラ
樽:Oak, Bourbon, オーク、バーボン
ボトル:High Spirits(ハイスピリッツ社)


その香りはあっさりとして柔らかい

ナチュラル・カスク・ストレングス・セレクト

甘くみずみずしい煙

静謐さと情熱がバランスするウィスキー






レビュー:ダルウィニー15年 角の取れたなめらかな・・・

Dalwhinnie 15yo(ダルウィニー15年熟成)を飲んだ。85点。
標高330mにあるという蒸留所は、スコットランドの中でも「最も高いところにある蒸留所のひとつ」だそうだ。シングルモルトの味わいに、蒸留所の立地は大きく関連しているといわれる。
さてはて、その香味やいかに。

ダルウィニー15年熟成

【評価】
グラスから立上る香りは、うっすら、ほんのり。ガラスの器に水を張って、小さな花びらを散らしたよう。わずかに煙がおおう。
グラスを傾けそっと口に含めば、ニスを塗っていない長い木のカウンターを、手でさすっているかのような、優しい印象。カウンターはまっすぐではない。手で触るとわかるでこぼこがあり、それも角が取れてなめらかで触感の楽しさになる。
美しく静かに飲めるウィスキー。

【Kawasaki Point】
85point

【基本データ】
銘柄: Dalwhinnie 15yo(ダルウィニー15年熟成)
地域: Highland, ハイランド
樽: Bourbon, Oak  バーボン、オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル 

ボトルキャップのマーク


The Gentle Spirit

明るい黄金色だ

紋章の左下に描かれているのは山だろうか


美しく静かに飲めるウィスキー

たまにはアップの画で。ダルウィニー蒸留所はかなりのどかな場所にあるようだ。地図を拡大したり縮小したりして確かめてみてほしい。
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レビュー:ブレア・アソール 12年 UD花と動物 こころそのものを・・・

BLAIR ATHOL 12yo UD Flora and Fauna Series(UD社の花と動物シリーズ ブレアアソール12年熟成)を飲んだ。89点。
ブレアアソールはかなり古い部類の蒸留所だ。このボトルはいわゆる「花と動物シリーズ」で、ラベルにはカワウソが描かれている。きっとこの蒸留所の立地に由来しているのだろう。
さてはて、肝心の中身の香味やいかに。

カワウソと濃いシェリーの色あい

【評価】
グラスから立上るのは、穏やかで、毛布でこころそのものを包み込むような優しい香り。深みを持っている。木の酸味がさわやかに調和しており、「行っておいでよ」と背中を押されている気分になる。
口に含めば、甘い飴が舌の上でとろける。スパイスが夜に読む物語のようで、わくわくした気持ちにさせる。
週末に別荘に訪れたような解放感と、安らぎを与えてくれるウィスキー。

【Kawasaki Point】
89point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄: BLAIR ATHOL 12yo(アベラワー 1994 18年熟成)
地域: Highland, ハイランド
樽: Sherry, Oak  シェリー、オーク
ボトル:UD Flora and Fauna Series(UD社の花と動物シリーズ)

ブレアアソール12年熟成



毛布でこころそのものを包み込むような優しい香り



甘い飴が舌の上でとろける

週末に別荘に訪れたような解放感と、安らぎを。

ブレアアソール蒸留所の位置を地図で確かめてみて。

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レビュー:グレンスコシア12年 特級表示 焦がした麦の香りが風に乗って

The Glen Scotia 12yo Old Bottle(グレンスコシア 12年熟成 オールドボトル)を飲んだ。83点。
今回のグレンスコシアは特級表示だから、少なくとも1989年以前のボトル。
さてはてその香味やいかに。

グレンスコシア12年熟成 特級表示

【評価】
その香りは、燻した麦の殻を感じる。熟したイチジクの瑞々しさ。
口に含めば、水飴のようなサラッとした甘みと、焦がした麦の香りが風に乗ってきた感じ。
落ち着いて飲める一杯。

【Kawasaki Point】
83point

【基本データ】
銘柄:The Glen Scotia 12yo Old Bottle(グレンスコシア 12年熟成 オールドボトル)
地域:Campbeltown, キャンベルタウン
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, 公式ボトル

特級表示のウィスキー。
当時の基準ではスコッチは全部特級

Fine Malt


焦がした麦の香りが風に乗ってきた感じ

イギリスのスコットランドはキャンベルタウンに位置するグレンスコシア。

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レビュー:ラフロイグ10年 これはまるで青春の・・・

Laphroaig 10yo (ラフロイグ10年熟成)を飲んだ。88点。
そういえばオフィシャルのラフロイグのレビューを掲載していなかった。最近、ラベルのデザインも変わったことだし、新旧ラベルのラフロイグを掲載しよう(変わったのはラベルだけで中身は同じ)。

右が旧ラベルで、左が新ラベルのラフロイグ10年

【評価】
グラスから立上るのは、濃い醤油を鉄板に垂らして出た煙、正露丸、柑橘の皮と果汁。少し、土と粘土と鉄。
口に含めば、穏やかでありながらジューシーで、魚の塩気も感じる。鼻から抜ける強い煙に、それでも爽やかな柑橘の香りがついている。
これはまるで、青春の味のするウィスキー。

【Kawasaki Point】
88point

【基本データ】
銘柄:LAPHROAIG 10yo(ラフロイグ10年熟成)
地域:Islay, アイラ
樽:Bourbon, バーボン
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル


左から、新、旧の順。
旧ラベルのラフロイグはアルファベットの上下に飾り、
つまり「セリフ(ひげ)」がしっかりある

新ラベルのラフロイグはアルファベットの飾り、
つまり「セリフ(ひげ)」が控えめになっており、
旧ラベルよりスッキリとした印象を与えている。 

旧ラベル、全体のデザインイメージは「格式」

新ラベル、全体のデザインイメージは「質実」といったところか

ラフロイグ蒸留所の場所を地図で確かめてみて。ラフロイグとは「広い湾のそばの美しい窪み」という意味。
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レビュー:余市原酒10年(樽番号40556) 真っ赤で、オレンジで・・・

余市の原酒10年熟成:樽番号40556(YOICHI Single Cask 10yo Cask No.40556)を飲んだ。86点。
これは蒸留所で販売している限定品で、シングルモルト余市をつくる前の、樽出しそのまんまのものだ。だから樽No.の記載があり、この樽No.がひとつでも違えば、また違う味わいになるだろう。

余市原酒10年 樽番号40556


【評価】
目を閉じてグラスから立上る香りを嗅げば、甘い香りの森に足を踏み入れたかのよう。強烈な個性。360度その香りに包まれているようだ。
口に含めば、幾重にも重ねた重厚な香り。油絵のようであり、真っ赤で、オレンジで、そして煉瓦色で描かれた夕景のようである。鼻から抜けるのは、上品さもある!
情熱をそのまま取り出して、瓶に詰めることができたとしたら、このウィスキーになるだろう。

【Kawasaki Point】
86point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:余市の原酒10年熟成:樽番号40556(YOICHI Single Cask 10yo Cask No.40556)
地域:余市、北海道、Yoichi, Hokkaido
樽:Oak, Sherry, オーク、シェリー
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

北海道余市蒸留所の限定品だ

情熱をそのまま取り出して、
瓶に詰めることができたとしたら

北海道の余市蒸留所は海の近く。場所を地図で確かめてみて。
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レビュー:オーバン14年 小さな音楽会

OBAN 14yo (オーバン14年熟成)を飲んだ。85点。

オーバン14年


【評価】
グラスから立上る香りをかげば、夜の森、月が明るい。スパイシーな樹液はやや酸味があり、足元で流れる水の小さな音、視線をおろし、月の光を反射する細い流れを見つめ、静かな気持ちになる。あたりの葉が生い茂った木には果物が熟れている。
グラスを傾け口に含めば、樽の木が、スパイスと弾け、小さな音楽会を開催する。マンデリン、ピッコロ、鍵盤、楽しそうな秋の夜。
木の香りが心を落ち着け、秋の夜長を静かにサポートする。

【Kawasaki Point】
85point

【基本データ】
銘柄:OBAN 14yo (オーバン14年熟成)
地域:Highland, ハイランド
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル


1794操業

鳥が空を舞う

地元の鳥だろうか?
ウィスキーのラベルにはよく蒸留所の
地元の動物が描かれることがある。




マンデリン、ピッコロ、鍵盤、楽しそうな秋の夜。

オーバン蒸留所はスコットランドでもかなり古く伝統のある蒸留所のひとつ。
地図で場所を確かめてみて。

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レビュー:アバフェルディ12年 その個性は尖りではなく気品

Aberfeldy 12yo(アバフェルディ 12年熟成)を飲んだ。86点。
アバフェルディは、ブレンデッド・ウィスキーのDewar's(デュワーズ)のキーモルト(主要な原酒)だ。(参考:シングルモルトと、ブレンデッドウィスキーの違いとは?

アバフェルディ12年熟成


【評価】
グラスから立上る香りは、極めて穏やかな熟成。水で薄めたハチミツ。焦がした木のまろやかさ。
口に含めば、花のような香りが口中に広がり、その個性は尖りではなく気品であるように、幅広い甘みと華やかさを繰り返し伝える。わかりやすいスパイス。
どんな場面でも繰り返し飲める、秀逸なスコッチ。

【Kawasaki Point】
86point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:Aberfeldy 12yo(アバフェルディ 12年熟成)
地域:Highland, ハイランド
樽:Oak, Bourbon, オーク、バーボン
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

水で薄めたハチミツ。焦がした木のまろやかさ。

アバフェルディの森にいるといわれる赤リス

うっすらリスの絵


どんな場面でも繰り返し飲める、秀逸なスコッチ

テイ川のすぐ近く、アバフェルディ蒸留所の位置(緑の矢印)を地図で確かめてみて。

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