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レビュー:オールド・パー12年 特級表示 雨上がりの焚き木

Old Parr 12yo '80s(オールド・パー 12年熟成 特級表示)を飲んだ。83点。
特級表示のあるウィスキーは1962~1989年に発売されたウィスキーだ。今回のボトルは恐らく80年代のものだろう。(尚、写真だけだがそれよりもっと古いボトルもついでに掲載。一番下)

特級表示のOld Parr De Luxe!


オールド・パーは日本でかなり出回っていたウィスキーで、人気もあったため、オールドボトルに出会う確率は割りと高いような気がする。
現行のオールド・パーと味は違うのか?といえば、違う。
ブレンドの比率が変化しているだろうし、原酒自体の味も時代とともに変化しているのだろう。現行のオールド・パーはよりスモーキーだ。時代がスモーキーな酒を欲しがっているのかもしれない。


【評価】
グラスから立ち上るのは、練乳の甘さ、麦ジュース、若葉を出した木の香り、四月の森、粘土や鉄分の多い土。倒れた木の上に腰掛ける。近くには湧き水。
口に含めば、淡くて爽やかなリンゴ水。雨上がりの焚き木。ほのかに燻した香り。少しだけオイリー。森を描いた油絵。

【Kawasaki Point】
83point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:Old Parr 12yo(オールドパー 12年熟成)
地域:Highland, ハイランド など
樽:Oak, オーク
ボトル:Blended, ブレンデッド

年季の入ったボトル

特級表示。1989年の酒税法改正以前のもの。


現行ボトルの絵は鉛筆画チックだが、これはインク画チック。


今は存在しない「オールドパー株式会社」

ボトル表面のデザインは現行と変わらない

若葉を出した木の香り、四月の森、粘土や鉄分の多い土

口に含めば、淡くて爽やかなリンゴ水。雨上がりの焚き木。

別のオールドボトル。斜めにも立つ。

かなり古いオールドパーのボトル。




レビュー:オールドパー 12年 スコッチ博物館みたいな・・・

Old Parr 12yo(オールドパー 12年熟成)を飲んだ。83点。
日本人がはじめて口にしたブレンデッド・ウィスキーかもしれない。

日本での歴史も古いオールド・パー


このオールド・パーは、「語りたくなる酒」として有名だ。ウンチクをちょっと紹介。
  • オールド・パーは「パー爺さん」という意味
  • トーマス・パーという人は152歳まで生きた伝説のスコットランド人
  • 80歳で結婚し子供を授かり、105歳で不倫して教会で懺悔(ざんげ)、122歳で再婚
  • 伝説の生命力にあやかってメーカーがウィスキーに命名
  • キーモルトはクラガンモアである
  • ボトルがちょっと変わった形で、斜めにしても倒れない
  • 岩倉具視が持ち帰って明治天皇に献上した
  • 吉田茂が愛飲。それに憧れ田中角栄も愛飲。
パー爺さんのエピソードが本当かどうか?それは誰も気にしない。「伝説」にツッコむのは無粋なこと。


「伝説」を名前にしたウィスキー


【評価】
グラスから立ち上るのは、燻した煙、麦、夏草、土とハチミツ、白いリネンのテーブルクロスの上の木の蜀台とキャンドル。皿の上のブドウや青リンゴ。近くで暖炉の火。
口に含めば、軽やかなのに深い、ロウを擦り付けた木の香り。リンゴの皮に近い部分。
いろんな香りの要素が整理されて、綺麗にまとまった、まるでスコッチ博物館みたいなウィスキー。
主張というより、厚みや歴史を感じる。生きている、というより、生きてきた、という感じ。


【Kawasaki Point】
83point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:Old Parr 12yo(オールドパー 12年熟成)
地域:Highland, ハイランド など
樽:Oak, オーク
ボトル:Blended, ブレンデッド

トーマス・パー爺さんは1483年生まれ、1635年没。


マクドナルド・グリンリース社

古い瓶の演出

斜めでも倒れないボトル

土とハチミツ、白いリネンのテーブルクロスの上の木の蜀台とキャンドル。

香りの要素が整理された、まるでスコッチ博物館