レビュー:グレンゴイン 10年 画家が手を止めて・・・

GLENGOYNE 10yo(グレンゴイン 10年熟成)を飲んだ。88点。
グレンゴインは、スコットランドの中でもとても美しい風景の中にある蒸溜所として有名だ(ウィスキー映画『天使の分け前』のロケ地でもある)。その酒がどんな場所で作られたかなど、口の中に入れてしまえば関係ない・・・そういう見方もできるだろうし、その酒にまつわるすべての風景、人々、物語がおもしろい・・・そういう見方もできる。あなたはそのどちらだろうか。
さて、このウィスキーの香味を確かめよう。

グレンゴイン10年熟成

【評価】
グラスから立ち上るアロマに鼻を近づける。むせるほどの麦の生命感。穏やかな甘みを幾重にも重ねてできる透明感。パステルの黄色が広がる。
ひとたび口に含めば、あっさりと進み、アフターテイストとして上がってくる甘みの充実感。すっきりと透明でガラス細工のように繊細だが、力強い後味。その後味にじっくり付き合えば、暗く深い影も持っていることがわかる。
カンバスに向かう画家が手を止めて、思わず風景に見とれてしまう圧倒的風景の美しさ。

【Kawasaki Point】
88point

【基本データ】
銘柄:GLENGOYNE 10yo(グレンゴイン10年熟成)
地域:Highland, ハイランド
樽:Oak, Sherry オーク、シェリー
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル


蒸溜所の設立は1833年

2匹のガチョウが向き合うエンブレム

10年熟成

穏やかな甘みを幾重にも重ねてできる透明感

カンバスに向かう画家が手を止めて・・・



よく出来た蒸溜所ムービー。旅情をかきたてる。





レビュー:ボウモア2000 13年 ハートブラザーズ ガラス細工の・・・

BOWMORE 2000 13yo Heart Brothers(ボウモア 2000 13年熟成 ハートブラザーズ for 信濃屋)を飲んだ。83点。
このボトルのアロマやいかに。

ボウモア 2000年蒸留 13年熟成

【評価】
グラスに充満する香りを吸い込めば、イタリアンパセリごしのイチゴ。燃え尽きた炭。ナイフを入れたマンゴー。
目を瞑って口に流し込めば、温かく柔らかい、だがすっきりとまとまったガラス細工のよう。そのつるんとした表面に水が流れていく。だが灼熱の後味。
フレンドリーだが決して近寄り過ぎない、凛とした輝きを持つウィスキー。

【Kawasaki Point】
83point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄: BOWMORE 2000 13yo (ボウモア 2000 13年熟成)
地域:Islay (アイラ)
樽: Bourbon, Oak  バーボン、オーク
ボトル:Heart Brothers for Shinanoya ハートブラザーズ for 信濃屋

ボトラーはハートブラザーズ

信濃屋は日本の酒屋

灼熱の後味








レビュー:ベイリー・ニコル・ジャーヴィー ハチミツに果汁の・・・

Bailie Nicol Jarvie(ベイリー・ニコル・ジャーヴィー)を飲んだ。87点。
ウォルター・スコットの小説『ロブ・ロイ』の登場人物の名前のようだ。ロブ・ロイはスコットランドの実在した伝説的人物だが、そのエピソードはアウトローな雰囲気に満ち満ちている。(看守とウィスキー飲み勝負をして、看守を酔い潰して脱走したとかetc..)
きっとこのウィスキーを名づけた人は、そんな小説の雰囲気に憧れて登場人物の名をとったに違いない。さて、どのような香味のウィスキーなのだろうか。

ベイリー・ニコル・ジャーヴィー

【評価】
グラスから立ち上るアロマは、そよ風の運んでくるイチジクブレッド。モンシロチョウの飛び交う畑。風鈴にしてある備長炭の高い音。ニ長調。
そっと口に含めば、ハチミツに果汁のエッセンスを加えてアイスクリームのソースにする。バニラとクッキー。
上品でバランスの良いお菓子のような味わい。

【Kawasaki Point】
87point

【基本データ】
銘柄:Bailie Nicol Jarvie(ベイリー・ニコル・ジャーヴィー)
地域:Highland, ハイランド など
樽:Oak, オーク
ボトル:Blended, ブレンデッド

通称「BNJ」

トラディショナルなフォント

Very Old、中身は8年熟成以上のようだ

ちなみにキーモルトはグレンマレイと言われている

そよ風の運んでくるイチジクブレッド

上品でバランスの良いお菓子のような味わい






レビュー:カバラン 蒸溜所限定 スピード感のある短い曲・・・

KAVALAN Distillery Reserve(カバラン ディスティラリー・リザーブ)を飲んだ。89点。
カバランは台湾の蒸溜所で、いわゆる5大産地ではない“ニューワールド”系だ。新しい蒸溜所がどんどん生まれ、流通しているのは素晴らしいことだ。日本から最も近い国の蒸溜所でもある。
今回飲んでものは、カバランの中でも蒸溜所でのみ販売されている「蒸溜所限定」の一本。
さて、どのような香りと、味なのだろうか。

カバラン ディスティラリーリザーブ

【評価】
グラスから香るアロマは、甘い薪、ブッシュドノエル、リネンのテーブルクロス、ハチミツの皿。重厚な木の椅子。まっすぐ高い背もたれ。
グラスを傾け、液体を舌の上に流し込めば、一瞬にして柑橘が弾ける。イチゴ、マンゴー、さまざまな色合い。同時にピートが飛び出す!濃くてスピード感のある短い曲を聴いているかのよう。濃いバター。
陽気な煙を後に残す。

【Kawasaki Point】
89point

【基本データ】
銘柄:KAVALAN Distillery Reserve(カバラン ディスティラリー・リザーブ)
地域:Taiwan 台湾
樽: Oak,   オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

銀色に光っている箱

KAVALANは漢字表記だと「金車」

このなんとも言えない“高級感”

2007年蒸留、2014年ボトリングの6~7年熟成。
わずか6、7年でこの熟成とは・・・
気候の生み出すマジックだ

濃くてスピード感のある短い曲を聴いているかのよう。