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Yuji Kawasaki そのウィスキーをもう一杯: 熟成年数:31-35年

レビュー:カリラ1979 35yo ダグラスレイン 奥に秘めた、大人の情熱・・・

Caol Ila 1979 35yo by Douglas Laing Series "XOP"(ダグラスレイン社のXOPシリーズ、カリラ 1979年蒸留 35年熟成)を飲んだ。97点。

"XOP"は Extra Old Particularのことで、長熟の原酒をカスクストレングスで瓶詰したシリーズだ。35年もののカリラは見る機会が少なく、貴重だ。

さあ、どのような香味なのだろうか。

カリラ1979年蒸留2014年瓶詰 35年熟成

【評価】
グラスから立ち昇るその香りはまるで、ビロード、上質な絨毯。レンガ造りの古い建物だが、よく手入れが行き届いている。透明感のある眼差しの女性が、カウチに腰掛け、こちらに微笑む。それは、古くから知っているようで、新しくもある感覚。その家にある甕(かめ)に張った水の透明さに、思わず引き込まれそうになる。
グラスを傾け、少量を口に含む。・・・もし、奥に秘めた大人の情熱というものがあるならば、この液体がそれだろう。柔らかくて掴めないが、それでもたしかに感じる強さ。そうか、この大きな空間が暖かいのは、カウチの向こうのあの暖炉のせいか。
出るため息にすら感動する。

【Kawasaki Point】
97point

【基本データ】
銘柄: Caol Ila (カリラ)
地域:Islay (アイラ島)
樽: Bourbon(バーボン)
ボトル:Douglas Laing, Series "XOP", (ダグラスレイン社のXOPシリーズ)

35年熟成のXOP

47.1% 1979.2-2014.12 35yo


古くから知っているようで、新しくもある。

この大きな空間が暖かいのは、カウチの向こうのあの暖炉のせいか





Yuji Kawasaki そのウィスキーをもう一杯: 熟成年数:31-35年

レビュー:ブレチン1970 33年熟成 ダグラスレイン あぁ、美しい

BRECHIN1970 33yo Douglas Laing Old&Rare (ダグラスレイン社のオールド&レアシリーズ ブレチン1970 33年熟成)を飲んだ。89点。
BRECHINはブレチン(あるいはブレキン)と読む、スコットランド北部の街名。30年ぐらい前に閉鎖された蒸留所で、ブレチン蒸留所あるいは、ノースポート蒸留所ともいったようだ。まさに「オール&レア」シリーズにふさわしいウィスキーだが、果たして、その香味やいかに?

ブレチン1970 33年熟成

【評価】
グラスに鼻を近づければ、目が覚めるような香り。甘い麦も感じさせるが、ストレートな細い香りがすぅっと脳の奥まで届く。草原の朝。宇宙の果てまでもっていかれそうな奥深さ。
口に含めば、とても綺麗にまとまりアートにまで昇華されたアクアリウム(水槽)を眺めているよう。スパイスも土っぽさも麦も含まれている。その全てが調和して、美しいハーモニーを奏でる。
あぁ、美しいウィスキー。

【Kawasaki Point】
89point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:BRECHIN1970 33yo Old&Rare Series (オールド&レアシリーズ ブレチン1970 33年熟成)
地域:Highlanda, ハイランド
樽:Oak, Bourbon, オーク、バーボン
ボトル:Douglas Laing, ダグラスレイン社

プラチナム オールド&レア シリーズ

1970年蒸留、2003年ボトリング


あぁ、美しいウィスキー

ブレチンという都市はこのあたりにある。場所を地図で確かめてみて。

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Yuji Kawasaki そのウィスキーをもう一杯: 熟成年数:31-35年

レビュー:グレンリベット1980 31年 セラーコレクション 上品なウッディ

GLENLIVET 1980 31yo CELLAR COLLECTION(グレンリベット1980 31年 セラーコレクション)を飲んだ。88点。
このボトルは世界500本限定で、日本にも2011年に43本しか入っていなかったはず。まさか43分の1に、しかも今、非常によい保存状態で出会えるとは、縁とは不思議なものだ。(たまたま、「割とウィスキーが好きで・・」、という話をしていたらそのお話相手が「ならば・・・」と出してくれたボトルだ)

ザ・グレンリベット 1980 31年熟成

【評価】
グラスから立上る、甘くほのかに香るスパイス、パウンドケーキと紅茶に振りかけて。
口に含めば、とろけるような甘いしびれ。ハンス・J・ウェグナーのYチェアの肘掛部分の木の質感と香り。鼻から抜けるスパイス。
これは上品なウッディ、美しい一杯。

【Kawasaki Point】
88point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:GLENLIVET 1980 31yo CELLAR COLLECTION(グレンリベット1980 31年 セラーコレクション)
地域:Highland, ハイランド
樽:American Oak, アメリカンオーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル


ウィスキーコニサー(鑑定家)のために・・・
というコンセプトのセラーコレクションシリーズ

ノンチルフィルター、カスクストレングスの限定品

これは上品なウッディ、美しい一杯。

グレンリベット蒸留所はイギリスのスコットランドはハイランド地域に位置している。

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Yuji Kawasaki そのウィスキーをもう一杯: 熟成年数:31-35年

レビュー:マッカラン33年 モリソン&マッカイ 海の見えるレストランの壁に・・・

MACALLAN 1979 33yo MORRISON & MACKAY Seriese:WORLD WONDERS(モリソン&マッカイのワールド・ワンダーズ  マッカラン 1979 33年熟成)を飲んだ。82点。

このボトルのラベルに描かれたWorld Wonders(世界の七建造物)は、「バビロンの空中庭園」で、紀元前600年ごろに実際にあったとされる。実物は“空中に浮いているかのように見える”、高台に建造されたロマンティックな庭園だったようだ。

さて、ラベルはさておき、肝心の内容の香味はどのようなものだろうか。

ワールド・ワンダーズのマッカラン33年熟成

【評価】
グラスを傾け、鼻を近づければ、穏やかな樽の中で眠っている静寂さ。杏子、バナナ、ミント、シトラス。少しスパイシー。
口に含めば、軽く香りが華やぐ。ほんのりオイリーで、深くなりすぎず、海の見えるレストランの壁に飾ってある小さな人物画。色彩は明るく柔らかい。
穏やかで、大きなインパクトはないが、まとまった一杯。

【Kawasaki Point】
82point

【基本データ】
銘柄: MACALLAN 1979 33yo(マッカラン 1979 33年熟成)
地域: Highland, ハイランド
樽: Bourbon, Oak  バーボン、オーク
ボトル:MORRISON & MACKAY, モリソン&マッカイ

1979年5月-2012年12月 リフィルホグスヘッド 33年熟成

HANGING GARDENS OF BABYRON

ほんのりオイリーで、深くなりすぎず

穏やかで、大きなインパクトはないが、まとまった一杯

マッカラン蒸留所の位置を地図で確かめてみて。スコットランドの北。

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Yuji Kawasaki そのウィスキーをもう一杯: 熟成年数:31-35年

レビュー:ザ・ニッカ・ウィスキー 1999 34年 ~幻のウィスキーその2~

The NIKKA WHISKY 1999 34yo(ザ・ニッカウヰスキー 1999 34年熟成)を飲んだ。98点。
昨日の『レビュー:ザ・ニッカ・ウィスキー 1998 34年 ~幻のウィスキー~』に引き続き、今度は1999年版のウィスキーだ。この幻のウィスキーについては、1998年ものと1999年もの、片方に言及した記事は少数ながらあるものの、両方に言及し、かつテイスティング・コメントを掲載したのは、このブログが日本初(ということは世界初)となる。(なぜこのウィスキーが“幻”かは、1998年版の記事を参照してほしい)

世界初、幻のザ・ニッカ・ウィスキーの
1998(右)と1999(左)の両方のテイスティングコメントを掲載
めぐり合えた仕合せ・・



【評価】
グラスに鼻を近づければ、深く、うっっっとりとする香り。鎖と岩と冬の腐葉土のニュアンス。やや感じる酸味の奥に、小さくてかわいらしい花が咲いている。乾燥させた草花。線香。校庭に引かれた白線の石灰。
グラスを傾け、口に含めば、驚くほど“しっとり”と入ってくる。重く、熱く、ジリジリとした余韻なのに、軽やかな香水が湧き上がり、鼻に抜けていく。うまみが幾重にも厚く重なっている。
いわゆるシェリー樽の、「甘い」とか「渋い」などという単純な言葉では評価できない、不思議な存在感を放つウィスキー。

※尚、1998年版の記事に書いた「どっちのほうが旨いのか?」という質問の答えだが、下記の通りだ。
もしあなたが、香水の華やかさ、フルーティさ、めくるめく香りの世界を堪能したければ1998年ものの方が旨い。そしてもしあなたが、シェリー樽の重厚な、岩と森と光と影、ドライな草花、次々と重なってくる味の世界を堪能したければ、1999年ものの方が旨い。
実は点数は同点なのだ。「ザ・ニッカ・ウィスキー 34年」というタイトルは一緒だが、1998と1999のウィスキーは全く別のコンセプトのウィスキーである。土台となっている長熟のグレーン・ウィスキーの表情の豊かさを味わうという意味では共通点があるのだけれども。(ウィスキー評論家の土屋守氏いわく「グレーンの質の高さに心底驚かされた」そうだ)

【Kawasaki Point】
98point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:The NIKKA WHISKY 1999 34yo(ザ・ニッカウヰスキー 1999 34年熟成)
地域:Japan
樽:Oak, Sherry, オーク、シェリー
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

1000本限定。99年版は樽の絵入りのラベル。

なぜわざわざ「Real」Vintage と書いてあるのか。
また、社名であるニッカウィスキーに定冠詞「The」をつけて
リリースしたのはどのような想いだったか。

深く、うっっっとりとする香り。
通常のシェリー樽の陶酔感を超えている。

最低でも34年熟成以上なのだ。

裏書がシンプルだった1998年版に比較し、1999年版は充実。
テイスティングコメントの
「円熟感の中ですべてが調和します」というのが
一番言いたかったポイントなのではないだろうか。


Yuji Kawasaki そのウィスキーをもう一杯: 熟成年数:31-35年

レビュー:ザ・ニッカ・ウィスキー 1998 34年 ~幻のウィスキー~

The NIKKA WHISKY 1998 34yo(ザ・ニッカ・ウィスキー 1998 34年熟成)を飲んだ。98点。
これは、間違いなく幻のウィスキーである。ネット上でもそのテイスティング・レビューは見当たらないので、このブログがほとんど初めてのレビューだろう。代わりに見かけるのは「空きボトルは見たことがある」とか、「ウィスキー評論家の土屋守氏が、“もう一度飲みたいと切に願うウィスキーだ”と雑誌に書いてた」など、それも5~6年前の記事がほとんどだ。

このウィスキーは、ニッカが1998年と1999年にそれぞれ1,000本限定でリリースしたボトルだ。当時大変な人気で、しかも2013年現在ではもう14、5年前の話だから、現存するボトルはほぼ「幻」と呼んでよいだろう。余市蒸留所のモルト・ウィスキーと、宮城峡のグレーン・ウィスキーを1:1でブレンドしたものだ。
驚くべきは、34年以上熟成されたグレーン・ウィスキーを使っていることだろう。ややテクニカルな話ではあるが、ニッカの創業者の竹鶴政孝(たけつるまさたか=ジャパニーズ・ウィスキーの父)は、穀物からつくるグレーンウィスキーをつくるのに、“より効率の悪い”「カフェ式」と呼ばれる蒸留器を採用した。なぜ効率の悪い方を選択したのかと言えば、その方がより穀物の風味が強く残るからだ。その決定のおかげでニッカは、上質のグレーン・ウィスキーを手に入れた。竹鶴の職人らしいこだわりをうかがわせる話だ。彼は自分の作った蒸留所のグレーン・ウィスキーが34年熟成して世に出る日を見ずに亡くなった。当然、ウィスキーづくりとはそういう「自分の時間」を超えて取り組むものである。しかし、すごい情熱。

今回は、2回連続で、このザ・ニッカ・ウィスキーの98年と、99年の2本のテイスティング・レビューを掲載する。月並みだが「どっちのほうが旨いのか?」という質問にも後ほど答えよう。


【評価】
グラスに鼻を近づければ、理性を飛び越えて“心地よい”と感じる香り。香水のようなシェリー樽の香り。長い時間をかけて日に焼けた窓の木枠。切りたての上質なハムの香りと、そのナイフに反射する光。深く記憶を呼び覚ますかのよう。「この香りなら、酔っ払ってもいいかも」と思わせる。
口に含めば、やわらかく入ってくると同時に、舌の外側で重みを感じ、鼻に抜けていくどこまでも上品に熟成した木と花の香り。
重みと気品のあるウィスキーである。

【Kawasaki Point】
98point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:The NIKKA WHISKY 1998 34yo(ザ・ニッカ・ウィスキー 1998 34年熟成)
地域:Japan
樽:Oak, Sherry, オーク、シェリー
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

理性を飛び越えて“心地よい”と感じる香り

鼻に抜けていくどこまでも上品に熟成した木と花の香り

1000本限定なのはもったいぶったのではなく、
それが当時の限界だったのではないだろうか

1998年のボトルの裏書はいたってシンプルだ

男の隠れ家、2006年の3月号「幻の酒が飲める店」特集

ウィスキー編は土屋守が案内人だったのだ

土屋守氏が挙げた4つのウィスキーの中でも、
『これぞ僕が「もう一度飲みたい」と切に願うウィスキー』
という強い表現をしている。
土屋さん、2013年の今でも、実はまだ飲めますよ。

重みと気品のあるウィスキーである。

続編、『レビュー:ザ・ニッカ・ウィスキー 1999 34年 ~幻のウィスキーその2~』も掲載。


Yuji Kawasaki そのウィスキーをもう一杯: 熟成年数:31-35年

レビュー:キャメロンブリッジ1954 グレーン 35年 飲んだことある?

Cameron Brig Vintage 1954 Pure Grain Scotch Whisky 35yo (キャメロンブリッジ ヴィンテージ1954 ピュア・グレーン・スコッチ・ウィスキー 35年熟成)を飲んだ。65点。
グレーン・ウィスキーとはなにか?それがウィスキーの歴史にどんな革命をもたらしたか?についてはいずれ別記事にしようと思う。ここではさらっと。簡単にいうと、グレーン・ウィスキーとは蒸留するときに「連続蒸留器」という蒸留器を使ったウィスキーだ。この「連続」というのがポイント。その名のとおり、連続でひたすらウィスキーを生産できる。効率の変わりにこの蒸留器が失ったものは個性。結果として、極めて穏やかなウィスキーが出来る。原料は大麦麦芽(モルト)が少量と、大麦以外の穀物(トウモロコシ、小麦、ライ麦など)だ。
グレーン・ウィスキーは通常、モルトウィスキーと混ぜて味の調整に使われる(そしてブレンデッド・ウィスキーとして世に出る。キャメロンブリッジの場合だと、ジョニーウォーカーに使われている)。単体でリリースされることは非常に珍しい。
ましてや、1954年に仕込まれた35年熟成のグレーン・ウィスキーなどほとんどないはずだ。けれども長熟のブレンデッド・ウィスキーにはこういった長熟のグレーン・ウィスキーが使用されている。一度は飲んでみたい。さてはて、どんな味がするのか?

(あ、細かいことをいえば、今回のキャメロンブリッジはPure Grain、つまり大麦麦芽は一切使っていない。ついでに世界で始めてグレーン・ウィスキーを製造した蒸留所ということも附記)



【評価】
香りは澄んでいて、甘み、甘み、そして甘み。かすかに醤油の酸味も混じる。穏やかな畑の風景。湧き出る水。
口に含めば、野菜を洗った夏の水。バーベキューのトウモロコシ。夏草。
濃い色の割りに、意外とさらさら入ってくる。
驚くべきことに、このグレーンは、厚みにも重みにも軽さにも薄さにもなりえる。
(普通のグレーンならば軽さと薄さにしかなりえないが、長熟のせいか、厚みや重みの表現もあるのだ・・)

単体では美味くはないが、大変勉強になった。もし出会えば飲むことをオススメする。

【Kawasaki Point】
65point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:Cameron Brig Vintage 1954 Pure Grain Scotch Whisky 35yo (キャメロンブリッジ ヴィンテージ1954 ピュア・グレーン・スコッチ・ウィスキー 35年熟成)
地域:Lowland, ローランド
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル


香りは澄んでいて、甘み、甘み、そして甘み。

Signatoryシリーズの"S"

元から付いていたコルクはもうボロボロ

このヴィンテージにはなかなかお目にかかれない。
大変勉強になった一本。




Yuji Kawasaki そのウィスキーをもう一杯: 熟成年数:31-35年

レビュー: ブナハーブン 32年 ベリーブラザース&ラッド

BERRY BROs. & RUDD の BUNNAHABHAIN(ブナハーブン) 32年を飲んだ。79点。

【評価】
脳髄をとろけさせる香り。春の花畑。有機溶剤。
口に含むとインパクトがあり、一瞬で展開する。あとから香る木の香りや、ココア。香りのボディーブローを残していく。

【Kawasaki Point】
79point

【基本データ】
銘柄:BUNNAHABHAIN 32 years old (ブナハーブン32年)
地域:Islay アイラ
樽: Sherry, シェリー
ボトル:BERRY BROs. & RUDD,  ベリーブラザース&ラッド





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