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レビュー:竹鶴 シェリーウッドフィニッシュ 浅いシェリー

竹鶴シェリーウッドフィニッシュ(TAKETSURU SHERRY WOOD FINISH)を飲んだ。68点。
この竹鶴は、ノンエイジの竹鶴が販売された記念で発表された限定品だ。その香味やいかに。

竹鶴 シェリー・ウッド・フィニッシュ

【評価】
香りは、浅いシェリー。若さが目立つ。
口に含めば、先ほどの香りからは意外としっかりしたシェリー。後味が続かない。
悪いえぐみはないが、面白みに欠けるウィスキー。

竹鶴ノンエイジが健闘しただけに、ちょっと残念。

【Kawasaki Point】
68point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:竹鶴シェリーウッドフィニッシュ(TAKETSURU SHERRY WOOD FINISH)
地域:Japan, 日本
樽:Oak, Sherry, オーク、シェリー
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル








レビュー:竹鶴(ノンエイジ) しっかりと向き合うことの・・・

竹鶴(TAKETSURU)を飲んだ。88点。
この竹鶴は年数表記のない、いわゆる「ノンエイジ」と呼ばれるものだ。ウィスキー需要の高まりを受けた世界的な流れで、「○年熟成」という「年数しばり」を取って発売するウィスキーが増えている。十数年熟成させてから出荷、というなんとも効率の悪いところがウィスキーの人間くさい魅力なのだが、世界のニーズとビジネスを思えば、仕方ないところもあるだろう。いずれにせよ変化そのものにいいも悪いもない。
さて、竹鶴の香味やいかに。

竹鶴 ノンエイジ

【評価】
グラスから立上るのは、しっとりとした甘い香り、尖った若さもある。焦がした焚火の跡、すっきりとした小川の小石。森でのキャンプ。
口に含めば、さらさらと小川が流れる。かすかにイチゴの甘みを漂わせ、さわやかで熱い後味。
しっかりと向き合うことのできるバランスの良いウィスキー。

【Kawasaki Point】
88point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:竹鶴(TAKETSURU)
地域:Japan, 日本
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

金字を使いながらあまりいやらしくならないのは
書のバランスの良さとデザイナーの力だろう

創業者竹鶴政孝の肖像はお決まり
ジャパニーズウィスキーの父




人間が年齢で判断できないように
ノンエイジたりとて侮れない一杯




レビュー:竹鶴25年 上品な温かさ

竹鶴25年(TAKETSURU 25yo)を飲んだ。88点。
ニッカが会社の創業者にしてジャパニーズウィスキーの父である竹鶴の名前を冠して世に放つシリ
ーズの、25年は限定品である。

竹鶴25年

【評価】
グラスに鼻を近づければ、竹炭、焚き火で焦がしたプラムから果汁が溢れて甘い香りをあたりに漂わせる、夏の夜の森、かと思えば雪の上に赤い花びらを散らばせて、その香りを嗅いだようなシャープさもある。
口に含めば、新雪の中を歩いて進む、暖かい家の木の椅子に座ることを想いながら、その家にはストーブがあるだろう。上品な艶のある使い込まれた木の椅子に腰掛けリラックスすれば、横でリンゴをむいてくれる祖母がいる。本棚、キルティング、木の床。
上品な温かさとは何かを教えてくれるウィスキー。

【Kawasaki Point】
88point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:竹鶴25年(TAKETSURU 25yo)
地域:Japan, 日本
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

ピュアモルトとは、ブレンデッドモルトのことで、
モルトウィスキーのみをブレンドしたウィスキーを指す

焚き火で焦がしたプラムから果汁が・・・

ボトルに直接金字

雪の上に赤い花びらを散らばせて

上品な温かさとは何かを教えてくれるウィスキー



レビュー:響 ディープハーモニー 稀に見る・・・

響 ディープハーモニー (HIBIKI DEEP HARMONY)を飲んだ。97点。
今年(2013年)の6月にリリースされた、バー業種向けの限定品。17年熟成以上の原酒を中心に、赤ワイン樽で熟成させた原酒、それからシェリー樽熟成のグレーンをブレンド、というのがメインの構成のようだ。

響 Deep Harmony
【評価】
グラスに顔を近づけてみれば、その香りは、しっとりとしている。障子の木枠。和紙から透けて光がぼんやり室内を照らす。その柔らかな光に照らされた畳のい草の一本一本が、陰翳を生み出す。床の間に飾られた侘びのある花器。外の音は、鳥が枝から飛び立つ音と風の音だけ。
口に含めば、石をうがった窪みに水が張られ鏡になっている。みずからの顔を覗き込むと、風が吹き、木の葉が触れ合う音がする。
すべての香味の要素が、ひとつの情景を描き出す。稀に見る美しいウィスキー。

【Kawasaki Point】
97point

【基本データ】
銘柄:響 ディープハーモニー (HIBIKI DEEP HARMONY)
地域:Japan, 日本
樽:Oak, Red Wine, Sherry, Bourbon, オーク、赤ワイン、シェリー、バーボン
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル


24面体のカットが施されたボトル

ボトルの形状そのものも美しい


残りわずかであった


越前和紙のディティール

「外の音は、鳥が枝から飛び立つ音と風の音だけ」


すべての香味の要素が、ひとつの情景を描き出す。



レビュー:ジョニーウォーカー グリーンラベル 濃厚な香り体験

JOHNNIE WALKER GREEN LABEL 15yo (ジョニーウォーカー グリーンラベル 15年熟成)を飲んだ。89点。
このグリーンラベルは15年以上熟成のモルトウィスキーだけをブレンドしたものだが、もう新規で発売されない(すでにほとんど流通していない)。ジョニーウォーカーのラインナップが刷新され、「ゴールド」が新しく発表されている。
グリーンラベルにブレンドされているモルトウィスキーは主に4つとされている。パワー(力)にタリスカー、フィネッス(繊細な技巧)にリンクウッド、ハート(核)にクラガンモア、そしてミステリー(神秘)にカリラ、という構成だ。もちろん実際には他にも数十種類のモルトウィスキーをブレンドしているはずだが、その微妙な調整作業を想うとき、ブレンダーはどんな完成系のイメージを持ってこの酒を作ったのかということに驚嘆せずにはいられない。

さてはて、その香味はいかに。

今はもうないジョニー・ウォーカー グリーンラベル

【評価】
グラスから立ち上るのは、煙の中に漂うアップル、麦の穏やかさ、レモン。黒胡椒。濃厚でギュッと詰まっている感じ。
口に含めば、ライトな苦味が、アプリコットとはじけ、あとに上がってくる苦味が大人の香り。夏の果実を味わっているようでもあり、海のそばに止めた車に腰掛けているようでもある。
濃厚で緻密な香りの体験として完成された味。

【Kawasaki Point】
89point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:JOHNNIE WALKER GREEN LABEL 15yo (ジョニーウォーカー グリーンラベル 15年熟成)
地域:Highland, Island, Islay, ハイランド、アイランド、アイラ
樽: Oak, オーク
ボトル:JOHNNIE WALKER(ジョニー・ウォーカー)


1820操業


四角いボトルに斜め24°で貼られたラベル

ウォーカー(歩く人)のブランドイメージを支える、
ストライディングマン(闊歩する紳士)
 

濃厚で緻密な香りの体験として完成された味



レビュー:岩井トラディション ワインカスクフィニッシュ 同窓会のような

岩井トラディション ワインカスクフィニッシュ(IWAI TRADITION WINE CASK FINISH)を飲んだ。85点。
もともと岩井トラディションはほとんど知る人のいない、「知られざる名ブレンデッド」だが、それをワイン樽で最後の1年寝かせたこの「ワイン・カスク・フィニッシュ(ワイン樽仕上げ)」は、さらに知られざるウィスキー。
さて、その香味は?

岩井トラディション ワインカスクフィニッシュ


【評価】
グラスから立ち昇る香りは、鮎の塩焼き、あぁ香水のようなトップノート、バラの花、温かい、植物園のようだ。
口に含めば、柔らかい、ひさびさに同級生に会ったかのようなほっとする香り。過ぎ去りし日の木のぬくもり。
思わず心の構えがほぐれてしまうウィスキー。

【Kawasaki Point】
85point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:岩井トラディション ワインカスクフィニッシュ(IWAI TRADITION WINE CASK FINISH)
地域:信州、Shinshu
樽:Oak, Wine オーク、ワイン
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

MARS(マルス)ウィスキー

ボトルは新デザイン。旧デザインの方がカッコよかった。

日本のウィスキーの祖父、
岩井喜一郎の姓を冠している

Wine Cask Finish

あぁ香水のようなトップノート、
バラの花、温かい、植物園


ひさびさに同級生に会ったかのようなほっとする香り

思わず心の構えがほぐれてしまう






レビュー:シンジケート58/6 17年 大人の一杯

SYNDICATE 58/6 17yo(シンジケート 58/6 17年熟成)を飲んだ。86点。
素敵な物語のあるブレンデッドウィスキーだ。19[ 58 ]年、スコットランドの港町リースで、歯医者やら会計士やら、ウィスキー好きの[ 6 ]人の仲間であつまって「幻のブレンドレシピ」にたどり着くまで努力して生み出した酒。(だから名前に 58/6 とある)
しばらくは本当に6人の仲間(シンジケート)だけで愉しんでいたそうな。

ほとんどのブレンデッドウィスキーはモルト:グレーンの比率が30:70ぐらいだが、このシンジケートはモルトの方が多くて、65:35。(モルトとかグレーンって何?という方はこちらの記事を参照)

さてはて、どんな香味なのか?

ボトルの佇まいはエレガント。シンジケート58/6

【評価】
グラスを傾け、顔を近づければ、重厚な暗色の油絵具を広げたキャンバスの中に、明るい白と黄の絵具で光を描いたような世界観。丁寧に描かれた暗闇があるからこその光のまばゆさよ。いくつかの花の蜜をブレンドしたような香りでもある。どこまでもツンとした感じがなく、柔らかいが、しかし主張のある芯の通った香り。
いよいよ口に含めば、穏やかな海に浮かべた舟がゆれるように、押しては引く呼吸を感じる。マスカットの清涼感がほのかに香り、余韻は長く、デクレシェンドしていく。柔らかい、だが重厚。
まさに、大人の一杯。

【Kawasaki Point】
86point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:SYNDICATE 58/6 17yo(シンジケート 58/6 17年熟成)
地域:Highland etc.. , ハイランド等
樽:Oak, Bourbon オーク、バーボン
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

ブルゴーニュワインのような、なで肩ボトル。

六人の仲間と奴らのスコッチ

17年以上の熟成原酒を使用し、
モルト:グレーンの比率が65:35のクラシックブレンドであることが
このシンジケートの最大の特徴だ。

最初はほんとうにわずかな人のためのスコッチだった

1958年、6人の仲間と・・・

いくつかの花の蜜をブレンドしたような香りでもある

まさに、大人の一杯。