2020年1月1日水曜日

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2017年1月15日日曜日

ある時代と、ウィスキー

とある国のとある街のとあるバーにて


「どうしてこうも変わっちゃったもんかねぇ」
とバーテンダーはグラスを拭きながらつぶやきました。
「近頃じゃウィスキーはみんなお金持ちの酒になっちゃったよ」
常連はみんなだまってうんうん頷いていました。


バーテンダーが続けて「昔はウィスキーをワンショットで出したもんだ」と言うと、若いお客さんは驚いたような笑顔になりました。
それを見た常連のひとりは「ダブルなんて言葉もあったな」と困ったような笑顔で返しました。

オーセンティックな木目のカウンターでは、お客さんはみんな小さなスポイトに溜まったウィスキーを、内側にたくさんの透明な突起のついた小さなグラスに向けて、高いところからポツリポツリと垂らしては、急いでその香りをかいでいます。

若いお客さんが
「僕知ってますよ。むかし、ウィスキーは飲み物だったんでしょう?」
と言いました。

「あの頃はまだたくさん作れてたからな」
と中年のお客さんが返します。

「でもあの頃のウィスキーは全部ちゃんと、銀行の金庫の中で眠ってるよ」
と説明を始めました。

「はい、地域と年代と熟成年数で基本的な価値が決まるんですよね?」

「もちろんそうだけど、どこかのバカな金持ちがこれを飲んじゃうと価値が上がってしまうんだ。あんな貴重なもんを飲むなんてバカだよな。で、銀行のウィスキーのボトルの値段が上がると、俺たちのスポイト一本の値段も変動するから困ったもんだ」

「それって連動してるんですか?」

「そりゃそうさ。どのバーも過去のボトルを担保にしてスポイトの仕入れをしなきゃいけないんだから。銀行の金庫にあるボトルの全体数が減ると、バーへのスポイト渋りがおこるからな」

「へぇー、なんだかよくわかりませんね」

「ま、難しい話で実は俺もよく知らない。でもな、ここのバーはすごいんだぞ。銀行にボトル担保を2本も入れてるらしい」

「え!2本も?」

「…しかも90年代って話だ」

「え?1990ですか?一体何者なんですか…」


バーテンダーは、少し離れたところでニコニコしながら話を聞いていました。

バーのいたるとこに雰囲気良く置かれたディスプレイには、海の底に沈んでしまったウィスキーの蒸留機の映像が映し出されています。

「もしそのボトルのウィスキーを飲んじゃったらどんな味がするんですかね?」

「そうだなぁ、考えたこともなかったが…ありがたすぎて味がしねえんじゃねえの?」

「ですよね。ボトルのウィスキーは飲むもんじゃないですよね。ちゃんと金庫におさめておかないと」



これはとある時代のとある街のとあるバーのお話。


2016年5月22日日曜日

レビュー:バルブレア 2005 9年 SMWS 70.9 ピオーネの皮を手で・・・

Scotch Malt Wisky SocietyのBalblair 2005 9yo(スコッチ・モルト・ウィスキー・ソサエティのバルブレア 2005 9年熟成)を飲んだ。83点。

ウィスキーが好きな人ならいつか出会う名前「ソサエティ」。どの蒸留所の原種も、すべておなじ濃緑のボトルにいれて、同じデザインのラベルで販売しているという変わった愛好家団体。そのスタイルはまるで「中身で判断してください」と言っているかのようだ。

さて、今回のバルブレアは、スコットランドの北の方、のどかな風景で知られる蒸留所だ。
どんな香りがするのだろう?

バルブレア 2005 9年熟成 SMWS 70.9

【評価】
グラスを手に持ち、鼻に近づける。細くてスウィートな線がたちのぼる。ピオーネの皮を手でむいて食べよう。その枝をもってしげしげと眺める。
口に含む。ゆったりとふかふかしたオットマンに腰かけ、午後のお茶会。ぶどうとクッキー。レースのテーブルクロス。
本を手に持ったまま、いつの間にか眠ってしまった。

【Kawasaki Point】
83point

【基本データ】
銘柄:Balblair 2005 9yo(バルブレア 2005 9年熟成)
地域:Highland, ハイランド
樽: Bourbon barrel (バーボン樽)
ボトル:Scotch Malt Wisky Society スコッチ・モルト・ウィスキー・ソサエティ

ウィスキーはチェイサーとともに

世界で231本のボトリング

9年の短熟

短熟ということもあり、非常に若々しいカラーリング

ピオーネの皮を手でむいて

ぶどうとクッキー。レースのテーブルクロス。




2016年5月16日月曜日

レビュー:グレンマレイ 2000 15年 SMWS 35.136 涼しい山の・・・

Scotch Malt Wisky SocietyのGlen Moray 2000 15yo(スコッチ・モルト・ウィスキー・ソサエティのグレンマレイ 2000 15年熟成)を飲んだ。78点。

世界のウィスキー愛好家団体である、SMWS(通称:ソサエティ)は独自のチョイスで買い付けた樽の原酒を、会員限定で販売している。しかし、会員でなくともボトルを置いているバーがあれば飲むことができる。

ラベルに記された「35」番はグレンマレイ蒸留所を表す。さて、どのような香味のウィスキーだろうか?

SMWS 35.136 グレンマレイ2000年蒸留 15年熟成

【評価】
グラスに鼻を近づける。夏の涼しい山の樹木の下。午前中。スイカ。ベリーのチューインガム。
なんの予感もなく、口に含む。ほろ苦いが、すっきりと甘く、あっさりとした余韻を残す。

【Kawasaki Point】
78point

【基本データ】
銘柄:35.136 GlenMoray 2000 15yo (グレンマレイ 2000年 15年熟成)
地域:Highland, ハイランド
樽:  1st fill Bourbon barrel (初詰めのバーボン樽)
ボトル:Scotch Malt Wisky Society スコッチ・モルト・ウィスキー・ソサエティ

ソサエティのつけたタイトルはGenteel company 「上品な連れ」

少し夏を懐かしむような気持になる

ソサエティのボトルは全部同じデザイン

すっきりと甘く、あっさりとした余韻を残す