レビュー:余市15年 目覚めをもたらす

余市15年熟成(Yoichi 15yo)を飲んだ。89点。

シングルモルト余市15年熟成


【評価】
目を閉じ、グラスから立ち上る香りをかげば、、白い花に鼻を近づけている、ふっと顔を上げて見れば、同じ白い花が群生している。うっすらとハチミツが香り、スパイスが軽やかに調和する。木の板に耳をくっつけて、その歴史を聞いているかのよう。
ウィスキーを口に含めば、素晴らしい勢いで、群生する花々、スパイスの数々が通り過ぎる。鮮やかなスパイスの残像に、ほのかにリンゴが香る。
うっとりさせない、目覚めをもたらすウィスキー。

【Kawasaki Point】
89point

【基本データ】
銘柄:余市15年熟成(Yoichi 15yo)
地域:余市、北海道、Yoichi, Hokkaido
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

15yo

少し色あせた演出

素晴らしい勢いで、群生する花々、スパイスの数々が通り過ぎる

うっとりさせない、目覚めをもたらすウィスキー

余市蒸留所は海の近くにある。ズームアップして場所を確かめてみて。

大きな地図で見る



レビュー:余市12年 時間をかけて愉しむ

余市12年熟成(Yoichi 12yo)を飲んだ。83点。

シングルモルト、余市12年

【評価】
グラスに鼻を近づければ、すっきりとした樽の香り、スパイシー、潮、少しだけ焦がした麦。
冬の土の香り。奥深い。湿布。
口に含めば、温かく、燃えるようなアルコール、焦がした麦、あと一歩でもっと奥深い。
ライトさもあるが、ゆっくりと温かさを残す。
時間をかけて愉しむタイプのウィスキー。

【Kawasaki Point】
83point

【基本データ】
銘柄:余市12年熟成(Yoichi 12yo)
地域:余市、北海道、Yoichi, Hokkaido
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

ジャパニーズウィスキーは大体墨字、余市も例外でない

すっきりとした樽の香り、スパイシー、潮、少しだけ焦がした麦。

ライトさもあるが、ゆっくりと温かさを残す

北海道は余市蒸留所の場所を、地図の「+」ボタンを押して確かめてみて。

大きな地図で見る



レビュー:ブナハーブン 20年 ベリーブロス コントラバスの低音のような

BERRY BROs & RUDD の BUNNAHABHAIN 1991 20yo(ベリーブラザーズ&ラッドのブナハーブン 20年熟成)を飲んだ。88点。
ベリーブロス、通称BBRというボトラーズのボトルだ。(ボトラーズが何かということについてはこの記事を参考にしてほしい)

BBRのブナハーブン1991年蒸留の20年熟成


【評価】
グラスから立ち上る香りは、切り株の上におかれた花が風に揺れている。近くで焚き木をしていて、熱い灰の上にグレープフルーツジュースを数滴こぼす。森の向こうに海があるのだろう、波の音がする。
口に含めば、甘くい熱い煙を出しながら舌の上で溶けていく。うまみの背後に苦味を湛えながら、コントラバスの低音のバランスを聴かせる。

【Kawasaki Point】
88point

【基本データ】
銘柄: BUNNAHABHAIN 1991 20yo(ブナハーブン 1991 20年熟成)
地域:Islay (アイラ)
樽: Bourbon, Oak  バーボン、オーク
ボトル:BERRY BROs & RUDD, ベリーブラザーズ&ラッド

17世紀に設立されたベリーブラザーズ&ラッドのお届けする・・・

ネック

切り株の上におかれた花が風に揺れている

うまみの背後に苦味を湛えながら、コントラバスの低音のバランスを聴かせる


Google Mapにも名前が載ってないブナハーブン蒸留所はここ。四角い建物が複数並んでいる。
ブナハーブンベイはジュラ海峡をはさんで、ジュラ島に臨んでいる。

大きな地図で見る



レビュー:オールド グランドダッド 86 味わいの安定感

OLD GRAND DAD 86(オールド グランダッド86) を飲んだ。58点。
オールド・グランダッドは、アメリカのバーボンウィスキー。86というのはアルコールプルーフのことで、度数表示でいえば43度のこと。

1882年操業 オールド・グランダッド86


【評価】
グラスに鼻を近づければ、ふくよかな甘みと消毒液、笹の葉、焦がした木。
口に含めば、醤油みたいに染み出る木の旨み。硬い石の階段を上るような。堅牢さ、安定感がありつつ、鼻から抜けるわずかな清涼感。
香りというより、味わいの幅が広く、口の中で展開していくウィスキー。香りの展開はいまひとつである。

【Kawasaki Point】
58point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:OLD GRAND DAD 86(オールド グランダッド86)
地域:America, アメリカ
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

オールドグランダッドのボトルキャップ

Head Of The Bourbon Family

なで肩のボトル

グランドダッド(おじいちゃん)の肖像

ふくよかな甘みと消毒液、笹の葉、焦がした木

香りというより、味わいの幅が広く、口の中で展開していくウィスキー

オールドグランドダッドロードはこちら!ズームしていくとわかりますが、アメリカは広い!

大きな地図で見る



レビュー:ホワイト&マッカイ 30年 スパイスを乗せた上品

WHYTE & MACKAY 30yo(ホワイト&マッカイ 30年熟成)を飲んだ。86点。
ラベルのダブルライオンが目を引く、有名なブレンデッド・ウィスキーだ。

黒いボトルに金のWライオン。ホワイトマッカイ30年のボトル

このウィスキーは「ダブルマリッジ」製法を採用(モルトウィスキー同士をブレンドした後、樽で寝かせ、さらにグレーンウィスキーをブレンドし、もう一度寝かせる)。ブレンドした後に樽で寝かせるほど、調和が取れていくイメージだろうか。
(ブレンデッドとは何かについてはこちらを参照

さてはて、その香味は?


【評価】
グラスから立ち上るのは、甘く、樽の香りが深く、レモンなどの柑橘の苦味をわずかに感じるが、スパイシー。ごうごうと落ちる滝のような堂々たる清涼感もある。
口に含めば、甘く熱く入ってくるが、樽の木とスパイシーが軽妙に上がってくる。余韻として穀物の焦がし感。
ふくよかなグレーン(穀物)の飲みやすさに、スパイスを乗せた、上品なウィスキー。

【Kawasaki Point】
86point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:WHYTE & MACKAY 30yo(ホワイト&マッカイ 30年熟成)
地域:Highland, ハイランド
樽:Oak, Sherry, オーク、シェリー
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

光るWライオン

ライオンと年数だけのシンプルなラベル




ダブルライオンのバッジ

裏返せばWHYTE&MACKAY

グラスゴー

口に含めば、甘く熱く入ってくるが、樽の木とスパイシーが軽妙に上がってくる





甘く、樽の香りが深く、レモンなどの柑橘の苦味をわずかに感じる





レビュー:カナディアンクラブ 6年熟成 序章のウィスキー

Canadian Club 6yo(カナディアンクラブ 6年熟成)を飲んだ。78点。
カナディアンクラブの通称は「C.C.」(シー・シー)だ。ウィスキー好きの間では、CCといえばレモンでもなく、ガールでもなく、カナディアンクラブだ。(たぶん大抵のバーで通用する略称)

さてはてその香味は。



【評価】
グラスに鼻を近づければ、甘いシロップ。木の蜜。強い麦の香り。木にアルコールを染み込ませたような。
口に含めば、軽く入ってきて、木の渋み。まろやかさを口の中で転がすが、うまみよりアルコールを強く感じる。まだ調和が足りない。
カナディアンクラブ12年への序章といったところ。

【Kawasaki Point】
78point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:Canadian Club 6yo(カナディアンクラブ 6年熟成)
地域:Canada カナダ
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

ラベルの筆記体が美しい

紋章。創設者のハイラム・ウォーカーの「W」かな。

C.C.の愛称で親しまれる

甘いシロップ。木の蜜。強い麦の香り。

カナディアンクラブ12年への序章

創設者のウォーカーは、ウィスキーのためにデトロイトの対岸に街をつくった。すごい熱の入れよう。

大きな地図で見る