レビュー:リトルミル 1990 20年 WA & 3R ぬくもりのあるアニメーションのような

LITTLEMILL 1990 20yo The Whisky Agency & Three Rivers(リトルミル 1990 20年熟成 ウィスキー・エージェンシーとスリー・リバースの共同リリース)を飲んだ。83点。
リトルミルはイギリスのスコットランド、ローランド地方の蒸留所。でもすでに閉鎖している。もともと生産量も多くないが、今後ますます見ることが少なくなるだろう。

リトルミル1990 20年熟成

【評価】
グラスから立ち上るのは、穏やかで爽やかな草原を思わせる、うまみのある麦の香り。馬で駆け抜けるような躍動感。
口に含めば、鉛筆画の小品を見ているような印象。壮大ではないが、繊細さと素朴さを味わう。みずみずしいタッチで先ほどの馬に乗って駆け抜ける姿が浮かぶ。オイリーな木枠。
まるで線画を複数毎つなげ合わせた、原始的でぬくもりのあるアニメーションを見ているかのようなウィスキー。

【Kawasaki Point】
83point

【基本データ】
銘柄:LITTLEMILL 1990 20yo(リトルミル 1990 20年熟成)
地域:Lowland, ローランド
樽: Sherry, Oak, シェリー、オーク
ボトル:The Whisky Agency & Three Rivers ウィスキー・エージェンシーとスリー・リバースの共同リリース

リトルミル蒸留所が閉鎖される2年前の1990年蒸留

鉛筆画の小品を見ているような印象




レビュー:アードベッグ 2007年 SMWS 33.118 心配無用

Ardbeg 2005 7yo SMWS 33.118(スコッチ・モルト・ウィスキー・ソサエティのアードベッグ 2005 7年熟成)を飲んだ。88点。
ソサエティは世界最大のウィスキー愛好家団体で、そのボトルはどれも同じ色と形だが、毎回かならず詩的なタイトルがつく。今回のこのウィスキーに付けられたタイトルは「Goodbye to care」、訳せば「心配無用」、といったところか。

時には静かにグラスを傾けて、「心配無用・・」と心の中でつぶやいてみたくなることが、誰にもある。悪い未来ばかりを想像していたとき、ふとわれに返って、その想像を止めてしまえばいい、そうすれば案外未来は明るいものじゃないか、と思い出させるシンプルな力が、この言葉に宿っているような気がする。

さてはて、このウィスキーの香味やいかに。

ソサエティのアードベッグ、心配無用。

【評価】
その香りは、柑橘、ジンジャー、使い古した皮とタンニンの効いた赤ワイン。湿地の土。
ひとたび口に含めば、香りの爆発と夏草。この爽快感は青空。皮と火薬と金属、そして木。
木炭画で描かれた「夏の農夫の一日」。

【Kawasaki Point】
88point

【基本データ】
銘柄:Ardbeg 2005 7yo SMWS 33.118(スコッチ・モルト・ウィスキー・ソサエティのアードベッグ 2005 7年熟成)
地域:Highland, ハイランド
樽: 1st fill Barrel, Bourbon,  バレル ファーストフィル、バーボン
ボトル:Scotch Malt Whisky Society スコッチ・モルト・ウィスキー・ソサエティ

時にはショットグラスで・・


この爽快感は青空。「夏の農夫の一日」



レビュー:ブナハーブン トチェック 断片的に感じられる海

Bunnahabhain TOIEACH(ブナハーブン トチェック)を飲んだ。78点。
“トチェック”はゲール語で「スモーキー」のこと。ピートを効かせた麦芽を使用したバージョンのブナハーブン。

ブナハーブンの男は常に西を向いている

【評価】
グラスに鼻を近づければ、香ばしい麦の香りに荒々しいピートの香り。この爽やかさは潮の香り。海藻のようでもある。レモンと塩のニュアンス。
口に含めば、海藻サラダ。船の甲板の木。後味に煙が漂うが、柑橘がその印象を和らげている。ぬるっとしたテクスチャである。
断片的だが海を感じる一杯。

【Kawasaki Point】
78point

【基本データ】
銘柄:Bunnahabhain TOIEACH(ブナハーブン トチェック)
地域:Islay, アイラ島
樽: Bourbon, Oak  バーボン、オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

1881操業の文字とロープ

海藻サラダ。船の甲板。後味に煙が漂う

ブナハーブン湾に面したブナハーブン蒸留所を地図で確かめてみて。

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レビュー:ラフロイグ1995 17年 SMWS 29.125 フルーツケーキとペッパー

Laphroaig 1995 17yo SMWS 29.125(スコッチ・モルト・ウィスキー・ソサエティのラフロイグ 1995 17年熟成)を飲んだ。85点。
スコッチ・モルト・ウィスキー・ソサエティは世界最大のウィスキー愛好家団体で、そのボトルは会員しか買えず、すべてがカスクストレングス(=樽出しのまんま)である。ボトルに書かれた「29」はラフロイグ蒸留所のことで、続く「125」はこの蒸留所の125番目のリリースであることを示している。

さてはて、このボトルの香味は?

ソサエティのラフロイグ1995 17年熟成

【評価】
グラスに鼻を近づければ、甘いフルーツケーキ。生クリーム、メロンやピーチ、イチゴ。どこまでも上品で奥行きのある香り。煙があたりを包んでいる。ペッパー。
口に含めば、鼻から抜けるフルーツとペッパー。肉の旨味と煙。粗挽きのブラックペッパーを、少しの塩と味わっているような余韻。
食卓に誘う、想い出を刺激する一杯。

【Kawasaki Point】
85point

【基本データ】
銘柄:Laphroaig 1995 17yo SMWS 29.125(スコッチ・モルト・ウィスキー・ソサエティのラフロイグ 1995 17年熟成)
地域:Islay, アイラ島
樽: ReFill Bourbon Barrel,  バーボンバレル リフィル
ボトル:Scotch Malt Wisky Society スコッチ・モルト・ウィスキー・ソサエティ

ソサエティは、どのボトルも同じデザイン。
違うのはラベルの数字や内容だけ。

「あからさまなスウィートチリソーセージ」というタイトル

食卓に誘う、想い出を刺激する一杯

ラフロイグ蒸留所の位置を地図で確かめて。
たまにはものすごくアップの地図を。「-」ボタンでアイラ島の全体像も確認できる。

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