レビュー:響21年 -生真面目な、日本人-

響21年を飲んだ。85点。
響(ひびき)は日本の代表的なブレンデッド・モルトだ。
サントリーによれば、21年は“ウィスキーを知り尽くしたあなたに”だそうだ。

その味の響きには欠点が見当たらないが、虜にするような魅力もない。
「これだけの実力がありながらなぜもっと主張しない?」と問いかければ、
「いえいえこれが和の心です」と答える、いかにも生真面目な日本人のイメージと重なる。
もっとクリアーな主張をすればいいのに・・・と思う。
ただ、確かに美味い。国産ウィスキーということで、私はつい求めすぎているのだろうか?


【評価】
グラスを鼻に近づけると、ナスとトウモロコシ。有機溶剤。雨をはじいたオーク材。
群生した夏草に感じる香りの奥行きと清涼感。土。
口に含めば、一瞬で溶ける飴。渋みを感じさせず、しかしバランスの取れた重量感。余韻は長く続く。
柔らかいアプローチの中にすべてを徐々に明かしていく。
前へ前へとグイグイとこないが、静かに「いつでもここにおいで。待っているよ」という貫禄。
鉄、赤土、水、草。
日本的な静かな主張とバランスの中に、フローラルを感じるウィスキー。

【Kawasaki Point】
85point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:響 21年(HIBIKI 21yo)
地域:Japan, 日本
樽: Sherry, Bourbon, White Oak, Mizunara シェリー、バーボン、ホワイトオーク、ミズナラ
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル


「いつでもここにおいで。待っているよ」という貫禄

バランスの取れた重量感

いちいちこういう説明をしてしまうのが生真面目すぎるところ。
24面とか和紙とかボトルに書くからかっこ悪い。
「悪い人じゃないんだけど・・」って感じ。

和紙感

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